読者からのお便り
地域の未来


力也:カマキリを飼ったことがあるんや。最初10匹くらいおったけど、餌が足らんからよ、共食いして、それで5匹ぐらいになってしもた。餌は、バッタとか捕まえてきて、あと、チョウチョとか幼虫とかも。
天馬:一番多かったのはコオロギやな。
力也:私ゃコオロギうじゃうじゃ捕まえたもん。コオロギを20匹くらい捕まえたから、それをカゴん中へ入れたら、すぐ喰ったで。とにかく食べるやからな。
天馬:カマキリの赤ちゃんがな、100匹ぐらいよ、生まれたから、その中のな80匹が逃げて、捕まえて。もう10匹くらい家ん中へ入ってきたからな。
力也:おれ、カマキリの赤ちゃんな、触ったらショック死したで。
天馬:あのな、生まれたばっかりの奴な、リキ(力也)が触ったからな、ビクンとな固まってな死んでん。生まれたばっかりやさかい死んだ。逃げんかったのが3匹ぐらいで、他に、捕まえてきたのが7匹やな。
力也:そん中で無事に育ったのは1匹やったかも知れんな。4ヶ月ぐらいしか生きんかったん違うか。その間、毎日、餌捕ってよう、バッタとかコオロギとかやりよった。
天馬:お母さんがカマキリ好きでもうよう、仕方が無い。それでよう、もうよう、休みの日はお母さんよう、いっつもカマキリの餌か、カマキリ捕まえに行ってる。
力也:それでの、ハルキくんという親友おるんや。外でサッカーしたりとかバスケしたりとかなあ。いっつも一緒に遊んでる。夏は、川で遊んだりとかもするけど。
天馬:まえ夏によ、リキとハルキとリュウジくんとかで、もうイモリ40匹くらい捕ったんや。
力也:ハルキくんの家の近くに川があって、そこにはイモリがいっぱいおる。左向谷(さこだに)の川にイモリがいっぱいおって、石めくったら5匹くらい飛び出してくるな。
天馬:そいで5時になったら、みんなでイモリを山分けして持って帰る。飼ったことあったけど、弱ってきたから逃がした。飼うとったんは5日ぐらいちゃう。メダカの餌とか金魚の餌とかもやったな。ご飯粒とかパンもあげたな。ダンゴムシとかミミズとか。だってよ、あのよ、イモリは、ダンゴムシとかミミズとか大好物なんやもん。


力也:そんなんが大好物やって図鑑に載っとった。イモリ捕ったん去年の夏やなあ。2人併せて20匹ぐらい持って帰った。
天馬:もうよう、カゴの中に、イモリうにょうにょおったで。お腹の赤いイモリよ。前、おれな、お腹の赤いイモリ触って、チンコ触ったらチンコ腫れた。だから、お腹の赤いイモリ触ったら、先に手ぇ洗わなあかんのや。
力也:カブトムシとかクワガタとかも飼ったことあるな。
天馬:でもすぐ死んだなあ。
力也:でもよ、クワガタは2年くらい生きるのに、こいつ(天馬)が、カブトムシと決闘させたりしてて弱っていった。餌のゼリーとかやらんかった日とかあって……。家のすぐ前に岩内橋があって、そこは夏に夜になったら、いっぱい虫寄ってくる。
天馬:お酒とか蜂蜜とか混ぜたやつな、岩内橋に置いといて、朝の4時ぐらいよ、まだ暗かったから、見に行ったらコクワガタしか居らんかった。
力也:黒砂糖とお酒混ぜて、蜂蜜も入れたな。それを混ぜた蜜をコトコト煮てドロッとなったら木にペタッと付けて置いとく。
天馬:朝見にいったら、アリがうじゃうじゃいっぱい来てて、コクワガタしか居らんかった。
力也:ママがな、捕まえるんやったら面倒みるようにしよって言って、天馬が面倒みるって言ったけど、餌やるの忘れたりとかで、死んだ。
天馬:ああでも、一個だけ、その虫カゴの中に卵一個あったんやけど、ママが捨てた。
力也:まあなあ。
天馬:死んだコクワガタは、土に返した。土手の土にな。

 学校が休みの日の楽しみは、「ゲームセンターへ連れていってもらうこと」と、兄弟が口を揃えて話は始まったが、次第に、二人の話題は、身近な生物との関わりが主になり、話しはとめどない。台所で昼食の準備をしながら、二人の会話に絡んでくる母親とのやりとりを聞いていると、子どもたちを信頼する濃密な母と子の繋がりが伝わってきた。最後に、兄弟それぞれの宝物を聞くと、……。

天馬:おれの宝物はな、サンタさんからもらった、このマンガ「珍遊記」。
力也:ものすごいアホなマンガなんですよ。
天馬:顔から血吹き出したり、首ちょんぱしたり、出てくる奴らがだいたいよだれ垂らしてる。で、主人公が毛が3本。ものすごいアホなマンガやけど、面白い。
力也:ぼくの宝物は、LaQ(ラキュー)。これは仮面ライダー1号。これショッカーや。5歳の時に作ったんや。