2014年(平成26年)7月・初夏36号

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千熊洋子さんの「揚げナスのめん汁漬け」

①ナスの皮に切り込みを入れる

②ニンニクを潰してバットに

③生姜の細切りを加える

④タマネギを薄切りにして加える

⑤自家製の夏野菜で彩り良く

⑥めん汁を加えて漬け汁を作る

⑦油でナスを素揚げする

⑧めん汁に漬け込んで,この後タッパーで冷やす

次号(37号)は岐阜県で取材し、2014年9月末に掲載予定です。

「すごい簡単なんです。すぐです」と、洋子さんは申し訳なさそうに、材料を並べた。「ナスとニンジンと生姜。ニンニク、キュウリは後で細切りにして入れます。色がきれいになるようにね。うちは孫たちが野菜を結構好きでね。学校では野菜不足とか言うけど、うちの孫は煮物とか野菜は食べますね」

ナスを縦半分にし、それを3分の1ほどに切って食べやすい大きさにする。皮に格子状の切り込みを入れ、他の材料を準備する少しの間、水にさらしておく。

「柔らかいナスは崩れてしまいますので、皮ごと使います。特に覚えたという料理ではないのですが、わたし、食生活改善推進員にも入ってますし、塩分控えめっていうのが、一応、我が家では基本にしています。出来合いのものよりも家で作ったものが基本で、ケチャップも作ってますからね。トマトが違うんです。加工用トマトです。家ではできません。ふれあい加工所というのが旧東郷町の時からありましてね、そこを何年も使ってます。味噌なんかも友だちと一緒に加工所で自家製味噌を造ります。家じゃあガスの火力が限られてますから、加工所だったら大きいガスも蒸し器もあるもんで。タケノコなんかも以前は塩漬けにしていたんですけど、ここ3年くらい加工所で真空パックにしています。でも、出始めの良いタケノコはイノシシが食べてしまって……。油を火に掛けときますね」

ニンニク3かけを押し潰してバットに入れ、親指より大きめの生姜を細切りにしたものと、タマネギの薄切りを加える。ここらで、水にさらしておいたナスをザルに引き上げる。

「バットにめん汁を入れますけど、色が美しくないから、私は、いつもニンジンを細切りにして、キュウリも細切りにして加えます。それで、2倍に薄めるめん汁を使うんですけど、2倍にしたら味が薄くなるので、私は、1.5倍ぐらいで使います。ま、酢が入っていない南蛮漬けの要領です。それこそ、すぐできます。汁を沢山作っておかないと、ナスが結構よく汁を吸うんです。本当に簡単なんですよ。もう、これでいいんです。それでは、ナスを揚げますよ。生でもね、食べられないことはないから、ナスも、はい。材料は全部うちのです。夏はもう、夏野菜が多いですからね。作るのもできるけど、人が沢山持って来てくれますから」

ナスは衣も何も付けない、素揚げだ。揚がった順にバットの漬け汁に入れていく。

「これをタッパーに入れて、冷やして食べると美味しいです。味が浸みますからね。夏は、これを結構作ります。簡単だからね。ナスは6本、いや8本。結構使いましたね。タマネギは大きいのを半分ね。あまり美しくないからニンジンの細切りを足しますね。ナス以外にも、漬けたタマネギとかニンジンなんかも結構食べますしね。本当は、これには七味唐がらしを入れるんですけど、うちはちっちゃい子が居るもんだから、それは止めました。唐がらしが入っているとピリッとしてね、大人ばっかしの時は良かったんですけど。さあ、これで冷やすだけです。簡単です。すみません。食べたい者が後で唐がらしを掛けて食べます」

最初のひと口でニンニクの香りが、食欲をそそる。確かに、大人が食べるには唐がらしのピリッとした刺激が欲しい気もする。洋子さんは、大きめの皿にたっぷりと盛り付けてくれたが、揚げ物なのにさっぱりとした食感で、いくらでも食べられそうだ。これにビールでもあれば言うことない。夏を満喫の一品である。

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